WEARAWARE 『気づきを着る〜三好誠人展』
創作の原点
三好誠人さんとはもともとは僕の会社の先輩であり同僚であった。企業に属するインハウスの建築家にも個性強き人は多いが、三好さんは僕の身近に居た才と個の際立ったクリエーターであった。そんな彼が会社を辞めて建築を基軸としながらも、自分自身の創作の原点である服飾デザインの道へ進むという決断を聞いた時の驚きというか衝撃は大きかった。数年遅れて僕自身も会社を辞して自らの創作の道へと進むことになるのだけれど、会社を辞めるまでの間、会社帰りに三好さんの事務所に立ち寄って、もやもやとした気持ちをよく聞いてもらった懐かしい思い出がある。
今回、SCMA(すきま)の企画展第1回は、そんな個人的なつながりの濃い三好誠人氏をとりあげることにした。作品展として取り上げるのは「建築」ではなく「服飾デザイン」である。それもいわゆるファッションデザインという分野からみればとても特異な立ち位置で活動している三好誠人の「創作の原点」を展示してもらうことにした。
同じものを見ても、ひとによってそれぞれ感じ方や受け止め方が違うように、建築を自身の生業としていても他のひとがどのように感じ、考え、ものづくりへアプローチしているのかを是非感じてもらいたいと思う。特にこれから建築の道へすすもうと考えている学生の人たちや、建築設計というものに対してどう立ち向かえばいいか悩んでいる方には是非見てもらい、トークイベントに参加してもらいたいと思う。
僕自身も、あらためて「創作の原点」について三好さんを通して確かめることができればと今からわくわくしている次第である。
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