勝手メディアの行きつく先は
私の勝手メディアとの出会いは、7.8年前。
ぽむ企画の「GA JAPANかんそう」や「建築家トーナメント」など「建築で遊ぶ」という趣向のものだった。ちょうど自身が社会に出て現実の仕事の中、建築で遊べなくなったころだ。そこには、ツイッターのような参加型の双方向なやりとりはないが、個人的には楽しかった記憶がある。
昨年の4月、建築学会の会報誌「建築雑誌」で「勝手メディアの台頭」という特集が組まれた。音声や動画メディアなどで建築を伝える新しい方法が、社会との接点を構築する可能性を秘めている。そのことが、特集となった理由だろう。メディアを使いながら、議論する環境または場をつくっているこの状況は、社会へ接続することへの「飢え」だとも考えられる。
戦後日本建築の歴史が、社会との関わりの歴史だとすると、このムーブメントも建築の歴史の中で1ページとして残る出来事なのかも知れない。
このムーブメントに積極的に参加していこうとする人、拒絶する人、黙って眺めている人、また新たにルールをつくり仕掛けていこうとする人・・・・。
厳しい淘汰の中で、残っていくのは「コトバ」なのかそれとも「モノ」なのか。
みんな同じに見えると言われる今の状況で、それぞれの立ち振る舞いで差異が表れてくるのではないか。そんな気がしている。
まさしく、「建築をめぐる22の寓話」も勝手メディア。
まずは「建築で遊ぶ」ことからはじめよう。
文責:森本雅史−01878
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