2010年2月12日金曜日

『建築をめぐる22の寓話』トピック14


ドバイと宇宙ステーション

中東の中でオイルマネーによる発展が望めないドバイは国土全体をリゾート&遊園地化することで世界中の投機マネーを呼び込み、しかも次世代エネルギーを軸とした国土開発による建設を中心とした政策で世界経済を牽引していました。

そんなドバイも昨年の11月にドバイ・ショックが起こりました。欲望の渦を止めることが不可能なのか、世界中で不協和音が起こっている中、経済的には中国マネーが大きな影響力をもって席捲しています。日本へ大挙して観光旅行に来て高級ホテルに宿泊し日本製の電化製品を買い漁っていく姿は、バブルの頃の日本人をそのまま鏡に映して見ている気がします。同じ過ち、いつか来た道を邁進していることは間違いないと確信しています。

世界不況を脱するためという大義名分で、今、ふたたび中国や新興国の投機マネーが流出入しどこに向かうかわからないままあらゆる欲望を孕んで進んでいこうとしています。

実はそんな大袈裟なことを言うつもりも考えていることもありません。
単純に直感、第六感、今なら間に合うといった感覚です。それを担っている世代になったと実感しています。

言いたいことは至極単純。中国で建築をつくることやドバイで建築をつくることは、バブル期にこの国を席捲したバブル建築と同じで、それに加担した建築家はいずれは転向を余儀なくされるということです。
バブル期につくられた多くの建築が、建築家にとっての功名が辻、その後、そ知らぬ顔で転向し、したり顔で建築をつくっているどこぞの建築家と同様にならないことを祈り、誓います。

ほんとうは自分たちの生きるべき範囲を超えて生活をしてはいけないのではないかと考えています。地産地消を徹底しろとは言いませんが。。。。。

本気で新天地、功名が辻を目指すのならば宇宙でしょうかねぇ。


文責:筑波幸一郎-02330

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