2010年6月2日水曜日

『アニメが語り始める』トピック06

『世代間ギャップを超えるメルモちゃん』

「ちょっと背伸びしてみたい。」

あこがれの手塚作品の中でも、このメルモちゃんは毎回ドキドキしながら観ていました。ある意味、変身ものと言えばそうかも知れませんが、何しろメルモちゃんが赤ちゃんからおばあちゃんまで一瞬にして世代間を行き来するのですから大変なことです。特に大人になったメルモちゃんの「ミニ」に当時は萌えていたのは間違いありません。よって親には内緒でコソコソ観ていたような気がします。今思うと恥ずかしい・・・。


しかし、冷静になってよく考えてみるとすごいことがメルモちゃんに起こっていることに気が付きます。ドラマの時間軸は変わらないのに、メルモちゃんを通じて私たちは子供になったり大人になったり・・・。違う立場を経験しているのです。そういえば猫になったりもしましたよね。しかし、洋服は子供から大人になっても同じなのが今から思うといいんです。体は大人になっても心は子供のままなんです。その体験が子供のメルモちゃんにとって必要なことなのです。今の思うとこの時代にOPから生命誕生の気付きの絵が入り、性と命の尊さを強く意識し描いていましたよね。今もってすごい。この時代だから出来たとも言えるのかも知れません。


メルモちゃんを振り返り感じることは山のようたくさんありますが、楽しんで観てみると次の世代をちょっと背伸びしてみる感じが面白いんじゃないかと思うんです。それぞれの世代が次の世代をちょっとだけ背伸びしてみる。そうすると世代間のギャップはありつつも、繋がりが生じ必然と受け継がれるもの、受け継ぐものの「脈」みたいなものがおぼろげに発生するのではないか。そんな意識ってあるような気がするのです。それもドキドキ感を持ちながら。

私もこの年齢になってメルモちゃんのようにはいきませんが「ちょっと背伸びしてみたい」と思うようになっています。うちの先生を尊敬しつつ、建築と共に人としてそう思うのです。「幸せのキャンディー」1回ぐらいはいいかも知れません。みなさんは一粒いかがですか。

http://www.youtube.com/watch?v=jM1yXRPcogc&feature=related

文責:牧野高尚-003997


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